シャトーラトゥール訪問記

ボルドーワインは1855年にナポレオン3世の命令により当時の価格を参考に1級から5級まで分類がされました。 この時格付けされた1級ワイン4シャトーと1973年に2級から1級に昇格したムートンロートシルトは『5大シャトー』と呼ばれ、現在でも高値で取引されています。

  1. Chateau Lafite Rothschild, シャトーラフィットロートシルト
  2. Chateau Margaux シャトーマルゴー
  3. Chateau Latour シャトーラトゥール
  4. Chateau Haut Brionシャトーオーブリオン
  5. Chateau Mouton Rothschild シャトームートンロートシルト

今回は弊社のクライアントをお誘いし3.Chateau Latourを訪問しました。
アポイントメントの時間に到着すると門が閉まっています。
守衛に名前を伝えると扉が開きます。

案内してくださるのは石塚秀哉の友人でもあるワンリン・ゼオ氏です。
こちらが待合室。改装されとてもスタイリッシュ、モダンな印象です。

滓引きの様子

通常格付けワインを中心とするボルドーワインは各シャトーが生産したワインを毎年、ネゴシアンと呼ばれるワイン商がプリムール(先物取引)で瓶詰め前に買い付け、それを各国のインポーター(輸入業者)に販売します。商品の引き渡しは通常2年後、ほとんどのワインはプリムール後に価格が上昇します。

ラトゥールは2012年よりプリムールを通しての販売を止め、最適な状態でシャトーで保存された飲み頃のワインを販売するよう経営方針を変えました。これは勢いのある香港、中国市場を中心に世界中の富裕層に対して、シャトー側が販売時期を調整し、市場の動向をみて販売することで価格決定の主導権を握る戦略と言われています。そのため、現在のラトゥールのセラーにはたくさんの在庫がシャトーで管理され出荷の時期を待ち、眠っています。また2007年ヴィンテージより、偽造対策としてこのようなQRコードを含む(写真中央参照)『プルーフタグ』をつけ管理しています。

テイスティングルームではCh.Latour 2006,Les forts de latour 2008、Pauillac de latour 2011をテイスティングしました。Latour 2006は凝縮感が有り、スギやヒノキ、木炭、シガー等様々なアロマ広がる、タニックでパワフルで素晴らしいフルボディでした。