シャトーディケム訪問記 2015年7月

世界三大貴腐ワイン - 1.フランス・ソーテルヌ、2.ドイツ・トロッケンベーレンアウスレーゼ、3.ハンガリー・トカイアス―エッセンシア。
シャトーディケムは1855年にソーテルヌ格付けにおいてPremier cru superieur (特別一級)に選ばれて以来、世界最高峰の貴腐ワインとして君臨し続けています。

案内版に従い、まずは受付で名前の確認後、待合室へ通されます。
この日は英国からのワイン業界関係者達とご一緒させていただきました。

シャトーディケムはソーテルヌ地区で一番の高台に位置しており、現在シャトーシュバルブランと同じLVMHグループの傘下となっています。

ツアーの始めは畑の見学です。こちらは一番標高が高いところからの畑の眺めです。ディケムの畑は斜面の傾斜が有り一番高いところは風が強く、この風が貴腐菌にとってとても重要です。

甘口貴腐ワイン用(辛口白はY・イグレック)には、熟練した200人が4グル―プに別れ、貴腐菌がついていて、且つ傷んでいないぶどうだけをバスケットに入れ収穫します。ぶどうは4回にわけてプレス、新樽で発酵、熟成、3ヶ月おきに滓引きを行います。翌年春に品質を確認し、ディケムになれないワインはネゴシアンの手に渡り、AOCソーテルヌとなります。1本の葡萄の樹から造られるディケムはグラスたった1杯です。

次は2年目以降のワインが熟成中の地下ワイン熟成庫へ

白を基調とした明るくモダンなティスティングルームでは2006年のシャトーディケムを試飲させていただきました。
外観は光り輝く黄金色、香りはトロピカルフルーツのような果実味、蜂蜜、樽の香り、柑橘類のような爽やかさ。それでいてとてもなめらかで上品なアタックです。ちなみにディケムのテイスティングルームで使っているグラスはリーデル社のソーヴィニオンという商品だそうです。

このテイスティングルームではシャトーディケムの総支配人ピエール・リュルトン氏とお会いすることができました。
弊社では今後、ソーテルヌの扱いを増やす予定です。